えびっちょのお話

作家 北見すみれの作品集です

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

母の姿

高校の 卒業の春 学校の帰り道 母が言った 「何事なく 卒業できて 良かった」・・・と 大学の 入学式の時 バス停の横にある 桜の木の下 薄紫の着物を着た 母が とても綺麗だった 今でも卒業の時の言葉と 入学式で母が たたずむ姿は 私の のうりに浮かんでくる

千里の桜

昔、砥部の千里という道路のわきに 毎年桜の木が枝を いっぱいひろげて それはそれはみごとな桜の花を 咲かせていました。 村の人々は その桜が満開になる頃 どこからともなく 皆よって お酒を飲んだり ごちそうを 食べたり 世間話をしたりして その桜の花が…

「お母さん」ってなあに?

子ぞうのポムポムは、動物園で生まれました。 ねる時は、いつもお母さんぞうのふところにだかれてねむっていました。 ふところの中は、ほんわかと暖かく、とても気持ちよく眠りにつくことができました。 ある日、ポムポムは夢の中で、雪の降る寒い北国へ行き…

とも君と赤ちゃん

ある日3歳のとも君は、お母さんのお腹が急にふくらんでいるのでびっくりしました。 とも君は、お母さんに聞きました。 「お母さんどうしてお腹ふくらんでるの」 するとお母さんが 「あのねとも君、お母さんのお腹にいま赤ちゃんがねんねしているのよ」 「赤…

砥部川のゴンベイとサチ

ある砥部の川に、ゴンベイという名前の青さぎが住んでいました。 青さぎのゴンベイは、朝、日の出とともに起き、 日の入りとともに寝る生活をしていました。 朝、日の出とともに起きるゴンベイは、川が流れる中通りから岩谷口、衝上断層、岩谷、千里口と川沿…